ウルトラマンガイアーシーガル飛び立つー最初に断言しておこう。 『現在のウルトラマンシリーズの水準は高い!』 思い出してみれば、私が子供だった頃に始まったウルトラシリーズ(特にウルトラQ)も志は高かった。何しろ脚本にあの市川森一も携わっていたのである。 しかし今のシリーズはもう数年前からまた別の意味で質が上がっている。何と言っても特撮の技術が数段進歩している。コンピューターの発達も手伝っているのだろうが、アメリカ映画だけでなく、日本のこのウルトラシリーズも充分に大人の鑑賞に堪え得るものになっている。嘘だと思ったらビデオ屋さんに行って確かめると良い。かなり面白いんだから。講談社発行のテレビマガジン特別編集「ウルトラマンティガ」なんかを参考にして読んでおいて選べば、まず外れはないだろう。 小劇場界からも脚本や役者が大勢参加していて楽しめる。中にはこんな哲学的なお話でも大丈夫なんだと思うものや、ヨーロッパのヌーベルバーグ映画を髣髴させるようなものまである。きっと監督以下スタッフも相当映画好きなんだと思う。 私が出演したときの監督も”子供番組だと思って作ってはいません”と明言していた。 で、私が出演したのはウルトラマンガイアの「シーガル飛び立つ」副題は(光熱魔石、レザイト登場)です。監督は村石宏實、脚本は太田愛。どちらもこのシリーズの常連のベテランスタッフです。 シーガルってのは、地球防衛軍のレスキュー隊のことで、この回では彼らの活躍がメインストーリーである。私の役は民間ボランティアの「怪獣災害基金」の役員であります。私は脚本を読んだときから「怪獣災害基金」という存在自体で笑えるし、感心してしまったのである。そんな架空のものをまことしやかにやっているセンスが良い。しかも現代的でリアリティもある。そんな会の役員である私がレザイトの熱攻撃でやられてビルの瓦礫の中に埋もれてしまうのである。怪我を負って重症の私を助けに来てくれるのがシーガルのメンバーなのである。レスキューの悲しい現実なんかもあって結構マジである。 高所恐怖症の私がクレーンで宙吊りにされるなんて場面もあります。細かいギャグもね。 この現場はスタッフの連携プレーも見事だった。 普通撮影現場では照明、小道具、大道具、音響、カメラ等が全くの分業作業になっている 。餅は餅屋ということであり、お互いの領域は侵さない。しかし、ここでは決して多いとはいえないスタッフが他の分野にも協力し合っていた。例えば照明さんが本番中に瓦礫を降らせる役目を無理なく手伝っていたりするのである。またその降らせ方の技術が繊細で見事なのだ。私は久しぶりに良い職人たちと出会ったという気がしたものである。そのちょっと前につまんないお子様トレンディドラマで呆れた思いをしたことがあっただけに、すがすがしい気持ちになった。撮影終了後にがらんとしたスタッフルームで飲んだ酒も格別に美味しかった。 そんなウルトラマンガイアですが、大きなビデオ屋さんを捜せばあるかもしれません。よかったら見てください。 てなわけで、実は小田原のホリダイさんからむしろ私より詳しい情報が入りました。ここでそのまま発表させていただきます。ホリダイさん、悪しからず ウルトラマンガイア第9話「シーガル飛びたつ」 製 作:円谷プロ,毎日放送 放映日:1998年10月31日 脚 本:太田 愛 監 督:村石 宏實 小宮さんの役は「怪獣災害基金を作る会」の平川さんという設定.怪獣もウルトラマンも出てくる世界観のなかで,このような社会保障整備を手弁当レベルでやろうとしているのが小宮さんの風貌,キャラにマッチング.最後に小宮さんのボケ振りがあって最後はハッピーになるとこもよし. あ,未見の方にいっておきますが,確かに怪獣対ウルトラマンの物語でありますが,小宮さんを必死に助けようとするレスキューチーム(シーガル)を中心とした人間ドラマが主の話といっても過言ではありません(ただし,ウルトラマンや登場人物に思い入れがないとチンプンカンプンかも). もちろんビデオも出ていますのでどうぞ!>小宮さんファンのみなさん |
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