大名古屋日記2



2月27日
先週よりも遅くに名古屋到着。夜はサビシー!
明日の台詞の確認してたらもう12時過ぎ。風呂に入って、ビールにまた柿ピー。そしてまた”やしきたかじん”を見る。今日は杉田かおるとかなりスケベな話をしていた。2時頃にBSで洋画の古いお化け映画が始まり、怖くなって消す。消した勢いで寝る。

2月28日
kouban朝1番からスタジオ撮影。今日は交番の場面。つまり私の出番を連続して撮る。ドアにぶつかるギャグとかやってみたがもう一つだったか?
CBC社食ですき焼き風ランチを食べる。
午後もずっと私の場面。段々いつの回の何を撮っているのかがおぼろげになってきた。
昼帯ドラマの主役ってのはある意味やっぱり大変である。気持ちも使った表情も憶えとかなくちゃならないし。
終了後ホテルに一旦戻ったら、水沢アキさんから英会話の本が届いていた。先週の話を覚えてくれていたのだ。ありがとう。
早速《Give me a hug!(ギュッと抱いて)》とか憶える。スポーツセンターにも行く。先週よりも走りの調子が良い。

再びホテルに戻ると、水谷龍二さんの「接見」の台本の前半部分がFAXで届いていた。ついに一人芝居の闘いが始まるわけだ。机に向かって厳かな気分で読み始める。おっ、いきなり長台詞だ。いや違う!一人芝居だから全部私の台詞なのだ。おー!うーん!?えー?、あはは\(^。^)/などと静かに興奮しながら一気に読み終える。さすがに面白い。しかし難しいぞこれは。実はこの登場人物にはちょっと病気がある。それはこの男の精神構造にも関係ありそうだ。もちろん弁護士という職業にも起因しているだろう。ということはこの男の人物像を創るのはかなり大変そうなのだ。
2度ほど読んでから水谷さんに感想とお礼、意気込みを電話する。
あとは頑張るしかない。
この後9時過ぎから名古屋の帝王Tさんから呼び出しがかかり第3ワシントンの「うお屋」へ飲みに行く。太刀魚の刺身が珍しいし、美味い。春らしい菜の花の煮物とメバルの煮付けもよろしい。当然のようにそのまま夜の河に流れ、飲んで歌って「パーティハウス25」で溺れる。

名古屋の名物”ぎんさん”亡くなる。

3月1日
すき屋の牛丼セットでブランチ。そんないいもんじゃない。ただ寝坊しただけだ。でも私は確かに牛丼好きではある。ストリップ劇場の修行時代によく吉野屋のお世話になったからだろうか?
昼過ぎにCBCへ。コンビニ店内の2シーンを撮る。私のやってる和楽寿一朗は本当に脳天気なお巡りさんである。宮川一郎太くんとはうまく絡めたように思う。
撮影終了後は楽屋に残って「接見」の台詞を憶え始める。憶え方も、台詞の量もいつもと勝手が違うので苦心する。
ギッシリ言葉の詰まった2ページ分をなんとか憶えて、スポーツセンターへ。昨日より汗をかいたが、体重が増えていた。ガックシ(≧≦)
8時から中京TVの人たちと飲む。昨年の「母子誘拐」のプロデューサーさんたちだ。場所は千種区今池のすもうちゃんこ「玉かぶと」。実はここは私の親戚の店なのだ。ここの従兄弟が相撲取りだった。廃業後に定石通りにちゃんこ料理屋を開いたという訳である。しかし言っとくけどこの店のちゃんこ鍋は美味い。スープが他の店とは格段に違う。親戚だから言うわけじゃないが名古屋では結構有名な店である。もちろん中京TVの人もCBCの人も知っていた。
tamakabutoA左はメニューの一部。他にも色々あるよ。ごまを擦ってスープを入れてから食べると美味いんだなあ(∩。∩)私は特製の肉のミンチが大好き!

今はその従兄弟は亡くなってしまったが、大きな従兄弟の代わりに小さな体の奥さんが広い店を切り盛りしている。この日はもうすっかり大きくなった娘さんも手伝っていた。彼女とはメール友達でもある。
鍋をつつきながら、この間の火サスの話や、今は事業部に配置換えになっているFさんの裏話などを聞く。一度は製作現場にいたことのある人間は、やはり物を創ることにこだわるんだなとしみじみ思った夜だった。

3月2日
創作料理「ひいき屋」のランチバイキング。料理の種類は豊富だ。でも期待したカレーはイマイチ。ご飯もパサパサしていた。
早めにCBC入り。もらった本で憶えた英語で水沢さんに声をかけたら「エライ、エライ」と喜んでくれた。
※例 How about yuor homework?(宿題はどう?)
待ち時間に「接見」を必死で憶える。
撮影の方は今日は1シーンだけ。まりあちゃんをコンビニで働かせてくれと頼む場面。登場人物が多いのでカメラも色々と移動する。
終了後また楽屋に居残って「接見」の続き。4ページまで憶えたところで帰る。
栄の本屋まで行って宮部みゆきの「ぼんくら」を購入。理由は後で判るはず。大きな丸善になくて地下の小さな本屋にあった。寒い思いをして表を歩く必要がなかった。
ホテルに戻って更に「接見」の続き。この闘いは当分続く。
深夜CBCで噂の「スジナシ」を初めて見る。これは鶴瓶さんがホストを務める、ゲストとの即興芝居とトークの番組。TVとしてはなかなか画期的で面白い。この日のゲストは吉本多香美。笑いの方向に向かっていくのかと思ったら、とても悲しくて美しい即興物語に展開していったのに驚いた。でも却って良かった。

3月3日
お雛様の日
朝1シーンだけ撮って、すぐに帰京。
そして目黒の区民センターで「接見」の自主稽古の開始。ここまでの台本を必死で憶える。かなりの線までクリアしたのでは、ないだろうか?
夜は「鬼貫八郎」の監督山田大樹さんや、うちの事務所の役者たちとドラマの打ち上げを兼ねて飲む。




3月13日
2週間ぶりの名古屋。
夕方まで東京で「接見」の稽古をしていたので、ホテルに着いたのは今日も遅かった。それでも明日の台詞を速やかに覚え(結構あったんだけど)、今回のドラマで共演する坂本あきらさんとホテルの部屋で飲む。坂本さんは元東京ヴォードビルショーの役者さんで、私は学生時代から憧れていた人だ。”星屑の会”の「次郎長漫遊記」では、主役の清水次郎長をやってもらった。ただTVドラマでの共演は今回が初めてだ。
坂本さんの演じる役は、このドラマの4週目から登場する隠し球キャラで超目玉、変てこりんなムード歌謡歌手の役だ。私は絡みも多いので、誰が演じるのだろうかと気になっていたが、旧知の坂本さんだと知って安心した次第。きっと面白くなるに違いない。
「明日の台詞合わせをしましょうか?」と坂本さんに聞いたら「いいよ、そんなの」と言っていたのに、私の部屋に訪ねて来たときにはしっかり台本を持っていた。しかも歌練用ののカセットテープまで持参していた。当然のように台詞合わせが始まってしまう。その上、台詞合わせだけのつもりだったのに、狭い部屋の中でどんどん動き回って演じている。なんだか可笑しくて、頼もしい。やはり舞台人だ。
結局坂本さんの歌の練習まで付き合わされて、坂本さんは1時半ごろ自室に帰った。
でも私はこのあと4時まで「網走番外地、望郷篇」のビデオを見る。

3月14日
7時起床。強烈に眠いはずなのに、意外にパッと目が覚める。気合が入ってるということか( ̄ー ̄)ニヤリ
目覚めの食事にシャワー、スッキリ排便v(=∩_∩=)。そしてスタジオへ!
今日は私の出番が続く交番のシーン。水沢アキさんとの場面で助走がつき、坂本さんのシーンに突入!
面白い!
なんか滅茶苦茶なハイテンションである。私も坂本さんとならやり易いので飛ばしていくが、坂本さんの勢いは凄い。
スタジオも笑いに包まれる。モニターを見ているスタッフも大喜びだ。
これが喜劇役者だということだろうか。スゴイなあ!
でも芝居はメチャクチャ面白いが、歌はメチャクチャ下手だった。リハーサルから本番まではずしまくっていた。しかしこれがまたスタッフを爆笑させている。スゴイなあ!
結局坂本さんの影響で水沢さんも異様に面白い。私も含めて3人のシーンはなかなかのテンションのシーンになったのではなかろうか。
いやあ、今日はとっても面白い撮影だった。

終了後ホテルの部屋で一人の闘いを始める。「接見」後半の台詞を練習。その後ホテル地下の和食屋さんに寄ったら、水沢さん、大林さん、宮川さんと一緒になる。珍しく大勢で食事。今回のドラマの話やUFOなんかの話で和やかに盛り上がる。
私はビールも飲まずに部屋に戻って練習再開。
ぐったりしそうだったが奮起してとにかく再開。台詞を始めから終わりまで通す。きっと1時間半ぐらいかかったんだろう。時々こんな大声を出して大丈夫なんだろうかとも思ったが、隣室から文句も来ないのでやり通す。演技プランなんか全然不完全だが、とりあえずやり終える・・・。ボーっとしながら風呂に入って、TVを見ながら一人ビールで乾杯。「松本紳助」の紳助くんが面白かった。ついでにコンビニで買ってきた青椒肉絲(チンジャオロウスー)も変に美味かった。くらくらしながら、1時過ぎにベッドへ。
あ、そう言えば、今日は夕方から東京の色んな知人に電話をしまくり、「接見」のチケット宣伝もたっぷりしたのだった。
とにかく長い1日が終わったのだ。

3月15日
よく寝た。10時ちょっと前に起床。和朝食をしっかりと食べる。そしてまた寝た。2度寝の魔力に勝てなかった。
12時のNHKニュースで再起床。チケット宣伝の電話を数件してから「接見」の自主練。今日は試しに4景あるうちの4景目から始めてみる。後ろから始めて出来れば、どこで台詞を忘れそうになっても大丈夫のような気がしたのだが、果たしてこんなことに効果があるかどうかは分からん。
2時過ぎにCBCスタジオへ。撮影が遅れていて時間が余る。こんな場合は「接見」自主練である。化粧鏡の前で1景〜4景までの全景を動き入りの小声で演じてみる。なんとか出来る。でもこれが演出家の前で本息でやるとなると、そう簡単にはいかないんだということは自覚している。とにかくそれでも通すことだ。一人芝居は練習あるのみである。東京での稽古場の行き帰りも、1時間ぐらい台詞をぶつぶつ言いながら歩くことにしている。たっぷり待って1シーンがあっという間に終わる。すぐに帰京したが10時過ぎ。新宿ツタヤで「網走番外地・南国の対決」のビデオを借り(これ「接見」の資料なんです)、古くからの行きつけの焼き鳥屋「番番」で「接見」のチラシを配り帰宅。荷物も重かったし、これはもう本当にぐったりとした。
でも明日からまたしゃきっとして「接見」に取り組むのだ!!
初の一人芝居、無様な姿は見せられない。



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