水谷豊、寺脇康文の刑事コンビが主演のTV朝日系の本格刑事ドラマ。
脚本は櫻井武晴。監督は和泉聖冶。第3話「真打ち登場」。

私はこの回のゲスト主役、つまりは犯人の落語家、橘亭青楽(たちばなていしょうらく)を演じた。芸人の役はそれだけでも難しい。しかも今回は高座で落語を実演する場面もかなりあった。でも私はいみじくも高校・大学と落語研究会の出身である。それだけにこのドラマは相当気合いの入った思い出深い作品になった。
物語をかいつまんで説明すると、脱サラの上苦労して真打になったばかりの橘亭青楽の妻は元アイドルである。その妻の過去の傷をネタに忍び寄る悪の手を断ち切るために、彼は思いがけぬ殺人を犯してしまう。麻薬組織と殺人事件、芸人の世界と夫婦愛。それらの事情を察した刑事と落語家の葛藤と触れ合いが大きな流れである。
元アイドル妻にはスケバン刑事が懐かしい大西結花。レギュラー警察陣には小劇場界の役者がずらりと並んでいた。ショーマの川原和久、大谷亮介、卒塔婆小町の山西淳史、扉座の六角精児。水谷、寺脇の恋人役にはそれぞれ高樹沙耶、鈴木砂羽。 ちなみに演じた落語は前座噺の「手紙無筆」。これは意外に資料が少なく、結局友人の春風亭昇太さんを通じてビデオとテープを手配してもらい特訓した。

2002年10月中旬放送。
2006年には傑作選の中に選ばれ、DVDも発売されています




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